猫背は脊柱管狭窄症の始まり?

腰部脊柱管狭窄症の人、国内推定240万人

みなさんは「腰部脊柱管狭窄症」という言葉をご存知でしょうか?

脊柱とは背骨のことで、背骨の中を脊髄という太い神経が通っています。脊柱管とは、その脊髄の通り道です。加齢やケガの影響で脊柱やその周りの組織が変形・変性し、脊柱管を狭めた結果、脊髄が圧迫される状態にある事を「脊柱管狭窄症」といいます。

代表的な症状は間欠性跛行で、しばらく歩くと足に痛みやしびれを生じ、少し休憩することでその症状は改善するものの、再び歩き始めるとまた同じ症状が繰り返されます。

実際に病院で脊柱管狭窄症と言われた人の割合は31%と少なく、ほとんどの人はそれらの症状の原因がなんであるか分からないまま生活しています。

潜在的になっている人数が多いと推定される脊柱管狭窄症、実は、間欠性跛行に象徴されるように、「動くと悪くなり」「休むと良くなる」という脊柱管狭窄症特有の症状が発見を遅らせる原因となっています。

知識を持たないまま手術を受けることのリスク

脊柱管狭窄症の症状に悩まされる方の多くは、それ自体を病院で知らされる瞬間に知るといったことが多いようです。

そして、その改善法に関する十分な知識を持ち合わせないまま手術を迫られ、その場で決断することも少なくないでしょう。

その結果、脊柱の可動性が少なくなり違う部位に新たな狭窄部位が出現し、再手術を受けざるを得ない状況になる場合もあります。

特に、固定術といった手術を受ける際には、その後の人生でどんな生活を送りたいのか、十分に考えて決断する必要があります。脊柱は頚椎・胸椎・腰椎・仙骨の25個の骨で構成されたチームです。そのうち1つを固定されてしまうということは、脊柱のチームワークに影響を及ぼすことは容易に想像がつきます。そして、もっとも知っておかないといけないことは、固定術をしなければならないほど脊柱の関越が不安定になったり、変形してしまった原因についてです。多くの場合、胸椎の動きが悪くなることで、首や腰が余計に動かなければならない状態となり、ストレスにさらされた結果、変形や関節の不安定を引き起こしているのです。

猫背が引き起こすものとは

それでは「胸椎の動きが悪くなる」とはどんな状態でしょう。

胸椎は肩こりの原因となる僧帽筋という大きな筋肉に覆われています。この筋肉は、デスクワークや炊事など両手を使った長時間の作業で血流障害を起こし、胸椎の動きを悪くします。

この状態が慢性的に続くと猫背になるわけです。つまり猫背は脊柱管狭窄症を引き起こすリスクとなりうるということです。

それでは、猫背を改善すれば脊柱管狭窄症の手術を回避できるのでしょうか。理論上は脊柱のチームワークが良くなると、それまで負荷のかかっていた関節はストレスから解放されるといえます。

現に、「脊柱管狭窄症は改善する」と語った書籍の多くは、手術をいかに回避し、運動で改善するかということに特化して書かれています。一方で、本誌を手に取っている方の中には、そういった書籍をもとに運動を実践したものの効果が十分に得られず、結局本棚の肥やしにしてしまったという方も少なくないでしょう。

手術回避の糸口は?

ここで、脊柱管狭窄症と8年間向き合い、独自の「手術回避法」を導き出した70代男性のお話を紹介します。

もともとゴルフが趣味で練習を欠かさず、休日には仲間と一緒にゴルフ場へ出かける日々を送っていたこの男性。

8年前のある日、いつものように練習場でクラブを振っていると足や腰に強烈な痛みが走ったそうです。思えばこれが脊柱管狭窄症の始まりだったのですが、自宅に帰ると忘れてしまうほどの症状だったので、しばらくはシップで様子をみていました。

しかし、練習場へ足を運ぶたびに襲ってくる痛みは徐々に増し、ゴルフ仲間の心配もあって近医にかかったところ脊柱管狭窄症であることが判明。それ以降、運動でなんとかしたいと考えた男性はピラティスやスポーツジムに通う中で独自のセルフケアを研究していったものの、確証が得られず、「病気に対する専門的な視点からアドバイスが得られる場所」を求め、理学療法士の体操教室へ参加するようになりました。「身体の症状に対して、体系だてて理論的に説明を得られたことは、疑心暗鬼だった自分なりのケア方法を見直すいいきっかけとなった。」と語る男性。手術回避の見通しが立った今、ゴルフ復帰を新たな目標にセルフケアに励む毎日を過ごしています。

あなたにはいますか?かかりつけ理学療法士

脊柱管狭窄症の手術に関しては医師の意見や助言にしたがって考えることはとても大切です。

しかし、そのリスクや自分の望む人生を考えたときにその選択がベストなのかを考え、決めることも大切です。

そして、身体の動きに関しては理学療法士に相談するという視点も持てると、さらに選択肢を広げることができるでしょう。

リハビリスタジオ ゲンテンでは、脳卒中や脊柱管狭窄症などの後遺症でお悩みの方の機能回復のみでなく、痛みの緩和・外出サポート・旅行リハビリなどの保険リハビリではカバーすることが出来ないワンランク上のサービスを提供いたします。

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