❶反対の足でしっかり地面を踏みましょう

脳卒中によって足が上がりにくくなったと感じていらっしゃる方は少なくありません。麻痺が影響して足が上がりにくくなっていることも確かにありますが、麻痺していない側への重心移動が不十分だったり、支えるための踏み込みができていなかったりするために、麻痺側の足が上がりにくくなっていることがあります。この現象は麻痺の程度の重い軽いに関わらず起こります。
麻痺した側の足の上がりが悪いと感じるのであれば、麻痺した足を一生懸命あげるというより、反対の足で思いっきり地面を踏みつけるように意識してみると、麻痺側の足が楽に上がるようになることがあります。

❷力を入れなくても、軽く足が上がるのが不思議でしょうがない(60代男性)

こちらの施設を紹介してもらって、初めてリハビリを受けた時に、何年かぶりに(鏡で)自分の立ってる姿を見ました。自分ではまっすぐ立っているつもりが、良い方に傾いていて驚きました。麻痺してる足をあげようと思ってもうまく上がらなかったのが、傾きを治すように教えてもらうと少し楽になりました。
一番驚いたのは足をあげようと意識するのではなく、いい方の足を踏むようにしながら足踏みをした時、力を入れなくても、軽く足が上がったのを感じたことでした。今まで必死に足を上げていたのが、楽になったのでとても不思議な感覚になりました。
実際の動きの変化を先生にビデオで説明してもらって、気持ちの部分だけじゃなくしっかり足が上がるようになっているのを確認できて自信になりました。

❸一生懸命の思いが、体を不自由に

脳卒中によって脳細胞が損傷を受けると少なからず感覚や運動機能に麻痺を生じます。
残された機能の中で周りの状況を把握し、自分の体の状態を感じ取り、動くというのは、言葉で表現するほど簡単なことではありません。左右の足で立っているように見えても、麻痺のある側はフワフワと頼りなく、どう体を使っていけば良いのかわからない状態に振り回されることもしばしば。まして、足が上がりにくいと感じているのであれば、一生懸命に力を入れようとするはずです。しかし、この一生懸命さが体を強張らせて、足の上がりを妨げているのです。
脳卒中で残存した機能を生かしながら、新たに身体機能を獲得していくために最も重要なことは、リラックスすることです。そのためには、どんな風に体を使うことが効率的なのかを客観的に自分自身で把握することです。
足が上がりにくいと感じるのであれば、まず以下のことを確認してみてください。
①良い方にお尻が出ている
②麻痺側に上半身が傾いている
③麻痺側の膝が内側に向いている

上記のことをできれば鏡などをみながら確認して、できていなければ一つずつ意識するようにしてみてください。うまくできていると感じた方は、足踏みをしながら良い方の足で地面を踏む強さを強くしてみましょう。
何度も反復していくことで脳がその運動を学習し、やがてリラックスしてできるようになります。

❹リラックスしてできるまで反復練習

脳卒中のリハビリを進めていく上で最も大切なことは、麻痺する前の状態に戻ることでなく、残った機能を使って、新たに動く能力を獲得するということです。そのためにも、まずは「何ができて何ができないのか?」を知る必要があります。体のレベルのあっていない運動は、何度繰り返してもうまくいかず、精神的に辛いだけでなく体のこわばりも助長してしまいます。「できそうでできないレベル」の運動を反復練習し、階段を登るように成功体験を少しずつ重ねていくことが大切です。
当スタジオでは、お一人でも簡単に行える「ゲンテン体操」を理学療法士が個別に指導しております。
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ぜひご来店いただき「もっと楽に歩きたい」とご相談ください。