❶呼吸法で内側から歪みを調整しよう

脊柱の変形を伴う側弯症は多くの場合、手術療法や装具療法のように外力によって矯正する治療が行われております。一方で、運動療法は軽視されてきた面もあり、日本の多くの医療機関では十分なリハビリが受けられないため、たとえ「背骨が歪んでいる。右に体が折れてしまう。」と感じていても、自分で調整ができずに無力感に苛まれながら過ごしている方も多くいます。
側弯症の運動療法で、ドイツではすでに保険適応され、患者が自分で歪みを調整することができる最も認められた保存的治療方法が「シュロス法」です。自身が側弯症であるドイツ人のKatharina Schroth氏は、呼吸した時に自分の肋骨の動きが左右違っていることに着目し、呼吸に意識を向けることで、背骨の歪みを自身で調整する方法を確立しました。
呼吸への意識や体の内側から変形を防ぐための運動療法は、「手術を受けたくない」という方にはオススメです。

❷最近よく「前よりも背中が伸びてますよ!」と声をかけられます。(70代女性)

スタジオに通いだし1年ちょっと経過しましたが、セルフケアを教わり希望が持てます。
初めの頃はどうして自分がこんな風になるのか、わからないまま、整形外科に行って「年だからねぇ、しょうがないよ。」と言われ、痛み止めをもらうだけ。このまま歩けなくなるんじゃないかと不安ばかり大きくなっていたところに「歩き方講座」のチラシをもらい、藁をすがる思いで門を叩きました。
リハビリでは最初にビデオを撮って、自分の体の動きの悪いところを見させられましたが、思った以上に背中が曲がっていてショックでした。体を伸ばそうと思っても伸びない、そんな状態だったのが、先生に体を支えてもらうと簡単に伸ばすことができて不思議でした。何度か動き方や呼吸の仕方を教わって、自分なりにではありますが、背中が伸びてるなぁと感じることが多くなったような気がします。
姿勢の悪かった初期の頃を知っている方からは「伸びてますよ!」と声をかけられます。
今でも時々、悪くなっているんじゃないかと心配になることもありますが、その都度ビデオを撮ってもらって確認してくれるので、自信を持ってリハビリを続けることできています。

❸肋骨の動きが背骨を整える鍵

呼吸をすると肋骨が動くということはみなさんご存知だと思います。
具体的には息を吸うと肋骨は開き、息を吐くと肋骨は閉じます。肋骨は背骨と連結しておりますので、呼吸に合わせて背骨も動きます。
息を吸う(吸気)…肋骨は開く、背中は丸まる
息を吐く(呼気)…肋骨は閉じる、背中は反る
ラジオ体操で代表されるような深呼吸とはイメージが異なりますが、試しに背中を丸めた時と反らした時で、どちらの方がより多く息が吸えるかということを確認していただけると納得していただけると思います。
側弯症の場合、どちらかの肋骨が潰れるようになっていることがあります。
たとえば体が右に傾いている場合…
右の肋骨が閉じてしまい、右の肺には十分に息が入りません。主観的には大きく息を吸うと、左の肋骨ばかりが動いて右は何も感じないといった感覚になります。

右の肋骨を開き背骨の歪みを改善するためには、
①座った状態で右足を伸ばす
②右のお尻に体重をかける
③右手を万歳する
④大きく息を吸い、右の肋骨を開く
このように呼吸と手足の連動を組み合わせた体操を行いうことで、今まで使うことができていなかった右の肋骨や背筋の活動を促し、姿勢改善を指導いたします。呼吸法によって肋骨・背骨への連動が改善することで体の内側から歪みの調整を行い、体操の習慣を身につけていただくことが姿勢改善や変形予防を行う上で最も重要になります。

❹自分の体と向き合い、長くセルフケアを継続しよう

側弯症のリハビリを進める上で最も大切なことは、短期的な効果に振り回されず、継続しながら自分の体との向き合い方を深めていくこと。
変形は、長い期間をかけてできた自分の体のクセの蓄積です。脳で認識する自分の体と、実際の状態に大きな差ができた結果、生じた体のクセは短期間で修正することは難しいということをご理解ください。むしろ、今から新しいスポーツに挑戦すると思っていただけるといいと思います。新しい体の使い方を1から身につけるためにはそれなりの時間がかかりますし、ご自分で努力していただく必要もあります。
当スタジオでは、お一人でも簡単に行える「ゲンテン体操」を理学療法士が個別に指導しております。
ご相談に来ていただいた方全員に、「寝たまま行えるゲンテン体操」の資料を差し上げております。
ぜひご来店いただき「背骨の歪みを治したい」とご相談ください。