病は医者に、動作は理学療法士に

20194月 保険のリハビリが終了に!

昨年4月より、理学療法士によるリハビリは運動器の障害である場合150日、脳梗塞などの脳血管障害であれば180日という算定期限が設けられ、それ以降の維持期リハビリは医療保険では受けられなくなりました。これによってリハビリを受けられなくなった運動器障害や脳血管障害の方、いわゆるリハビリ難民は100万人に上ると考えられています。

置き去りの軽度要介護者

維持期リハビリの受け皿となる介護保険サービスに関して、厚生労働省は今後の方針の中で、高齢者の自立支援と要介護者の重度化予防を掲げています。

しかし現状は、増加している要介護者の中で、要支援~要介護2の軽度要介護者に対して十分なサービスが行き届いておらず、リハビリの機能を期待される「リハビリ特化型デイサービス」は理学療法士を配置していない施設も少なくないため、専門的な視点からのリハビリが受けられる状態にはありません。

街にあふれる「リハビリ〇〇」の真実

「リハビリ」が冠となったサービスは現在多岐にわたってありますが、実際にそのサービスを利用した方の声を聞くと、その内容は意外なものでした。

「週に一度、半日利用できるデイサービスに通っていましたが、筋トレの機械を4種類やるだけで、あとはお茶飲み会。本音を言えば、もっと歩く練習がしたかったし、腰痛の事も相談したかった。結局、そこは自分には合わないと思い辞めてしまいました。(要介護①、男性)」

医療保険でのリハビリサービスが期限を迎え終了となり、介護保険でのリハビリに期待していたこの男性は、施設に理学療法士が常駐していないことに驚き、諦めきれない機能回復の望みをどのようにつないでいけば良いのかと不安でいっぱいになってしまったそうです。

その後、リハビリの標榜がある接骨院やマッサージなど転々としましたが、思ったような成果が得られず、もう一度病院のリハビリを再開できるようにしてほしいとおっしゃっていました。

理学療法士が行うリハビリとその他のサービスでは、一体何が違うのでしょうか?

理学療法士とは?

理学療法士を一言で言うならば動作の専門家です。寝返る、立ち上がる、歩くなどの日常生活を行う上で基本となる動作の改善を目指します。

関節可動域の拡大、筋力強化、マヒの回復、痛みの軽減など運動機能に直接働きかける方法から動作練習、歩行練習などの能力向上を目指す方法まで、動作改善に必要な技術を用いて科学的検証に基づき日常生活の自立を促していきます。

リハビリを選ぶポイント

たくさんの「リハビリ〇〇」というサービスの中から、自分の目的に合ったサービスを選ぶためには、三つのポイントに注意するといいと思います。

①理学療法士が常駐している施設である

②定期的に身体機能の評価(筋力、歩行速度、バランス機能など)がある

③ご自身の目標に則したプログラムを作成している

以上がリハビリサービスを上手に選ぶポイントになりますが、①に関しては要件を満たす施設が多くないため、最低限②と③をしっかり行っているかどうかを見極めるといいでしょう。

自費リハビリという選択肢

リハビリサービスへの需要が高まる中、近年話題になっているのが「自費リハビリ」というサービス。

「脳梗塞リハビリセンター」をはじめ、理学療法士を多く配置して、お客さまのご要望や身体機能に合わせたオーダーメイドのリハビリサービスを提供する施設が都心を中心に増えています。

自費リハビリについて、リハビリスタジオ「ゲンテン」の代表理学療法士は、「今までの保険リハビリは、期間や頻度、時間の制限やリハビリを行える場所も限定されており、本当の意味でお客様の生活や要望に則したものとは言いにくかった。そういった意味で、自費リハビリサービスは制限なく、お客様の身体機能の回復や目標達成までとことん関われるのが強み。アクティブシニア世代がより輝けるような社会を創造するためには重要になると思う。」と語る。

あなたにはいますか?「かかりつけ理学療法士」

英国では自分のかかりつけ理学療法士がいます。米国もそうですが、海外では薬局のように理学療法士も院外処方であり、町には多くのリハビリクリニックがあります。身体の違和感で、病院に行くほどではないものに関しては理学療法士に相談しています。海外では、予防と銘打たなくても既に予防リハビリがおこなわれているといってもいいでしょう。

2025年には団塊の世代が75歳を迎え、超高齢社会はさらに深刻化していきます。介護が必要にならない体つくりはもちろん、介護が必要になったとしても重度化を予防できる専門家の存在は欠かせなくなるでしょう。

そういった意味で「かかりつけ理学療法士」を見つけ、定期的に体の違和感や動作のチェックを行っていく事は、生き生きとしたシニアライフを送るうえで間違いなく大きな助けになるでしょう。

リハビリスタジオ ゲンテンでは、脳卒中や脊柱管狭窄症などの後遺症でお悩みの方の機能回復のみでなく、痛みの緩和・外出サポート・旅行リハビリなどの保険リハビリではカバーすることが出来ないワンランク上のサービスを提供いたします。

リハビリをご希望の場合は、まずはお電話で症状のご相談やどういったことができるのかをお問い合わせください。

ご自宅への訪問リハビリも承っております。

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