2018年8月8日、桜上水駅から徒歩2分の場所にフィジオフィットスタジオゲンテンを開業し、今年で7年が経ちました。
こうして8年目に突入できたのは、支えてくださったすべての皆さまのおかげです。
病院勤務時代から抱えていた想い
開業前、私は16年間、病院や地域医療の現場で働き、人材育成にも力を注ぎながらクリニックで部長職を務めていました。
リハビリの現場で患者さんからいただいた
「もっと早くこういう運動の仕方を教えてもらえていたら…」
という言葉が、ずっと頭に残っていました。
しかし保険診療の枠組みでは、予防的な関わりはほとんどできず、歯痒さばかりが募る日々。
「予防ができる場所をつくろう!」と意気込み、未開のジャンルである予防リハビリの自費事業を立ち上げました。
ところが、それが多くの人に届くまでには想像以上の時間がかかりました。
開業2年目に訪れた試練
2020年4月、新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言が発令。
開店休業のような日々が続きました。
そのわずか3カ月後、サッカー中に大腿骨転子部を骨折し、約3カ月の休業に。
振り返れば、怪我をしていなくても当時の状況ではほぼ休業状態だったでしょう。
この骨折は、私の考え方を大きく変えるきっかけとなりました。
骨折が教えてくれたこと
怪我はすぐには治らない。
そして、治るためには必ず段階がある。
理学療法士として、患者さんの痛みを早く和らげたい一心で「魔法のような治療法」を探してしまうことがありましたが、そんなものはありません。
痛み止めは一時的な助けにはなっても、骨を急にくっつけたり、走れるようにしたりはできません。
回復は、生理的な時間の流れの中でしか進まないのです。
治っていくのは他でもない、患者さん自身。
私たちができるのは、その過程に必要なケアを提供し、できないことを補うこと。
痛くて歩けなければ車椅子を、立てるようになれば杖を、転ばないように介助を——
その時々の体と心に寄り添いながら、滑らかにケアの形を変えていく。
これを身をもって体験できたことは、私にとって大きな財産になりました。
予防に必要なもの
予防には対話が必要です。
理解するための時間も必要です。
実践して身につけるためには根気がいります。
そして時には、諦めかけた人にもう一度夢を見てもらうことも。
病院で入院中、術後に動かなくなった自分の足を触り、「もう終わってしまったかもしれない」という不安に襲われた夜のことを、私は忘れません。
理学療法士の知識でも説明できない状態に諦めかけたこともあります。
けれど、少しずつ動き始めた体は、3カ月後には確実に変わっていました。
今ならあの時の自分に言えます——「大丈夫、3カ月の辛抱だよ」と。
伝えるべきは技術よりも安心
骨折を経験して気づいたのは、私がゲンテンで伝えきれていなかったのは“自分の技術の素晴らしさ”ではなく、“患者さんが安心できる情報”だったということです。
それ以来、患者さんの不安をひとつずつ解消するような配信をYouTubeで始めました。
ゲンテン体操チャンネルの成長
2020年、登録者数はわずか20名程度だったチャンネルは、今や4万人に届こうとしています。
バズを狙わず、視聴者が正しい知識を身につけられるコンテンツをひたすら積み重ねてきました。
「出会えてよかった」「助かった」という声は、私たちが役に立てた証です。
8年目も、「セルフケアを文化に」
これからも小さな声ひとつひとつに寄り添い、視聴者やお客様が自分で考え、実践できるセルフケアを届け続けます。
セルフケアを文化に——
このミッションのもと、8年目も歩みを続けます。


コメント
コメント一覧 (1件)
武田先生、七周年記念、そして、八年目に入られた事、おめでとう㊗️ございます。先生の歩みを読ませていただきました。感動‼️です。ご自分の骨折の経験も、大きなきっかけとなったかと思いますが、先生は基本的に、痛みで苦しんでいる人達を見て見ぬふりが出来ない、優しい方なんだなぁ〜と思いました。そして先生の体操のご指導のおかげで、痛みや歪みを改善し喜びの声をあげていらっしゃる方が増え続けている事も事実です。私も、先生のご指導のおかげで自分の体との対話が、成功しつつあります。これからも、zoom体操、日々のリレー企画体操を行ない、セルフケアの大切さを
家族や友人に伝えていければと思います。
これからも頑張りますのでよろしくお願いします。